ニガくて難しいアクセス解析を、たっぷりのミルクでふわふわの贅沢ラテ的な仕上がりに

今年こそきちんとアクセス解析やってみたい人への7ステップ

新年明けましておめでとうございます。2011年1月です。ということで、新年の新たな気持ちの今こそ、手持ちのサイトやブログにきちんとアクセス解析ツールを入れて、設定をして、ログをとって、傾向分析みたいなことをやってみるのにちょうどよいタイミングです。

STEP1.はじめに

ツールはおなじみ、Google Analytics:グーグルアナリティクスです(以下GA)。GAのTIPSやまとめのエントリはときどき話題になってますが、ツール自体不定期にアップデートされているので、常に最新の情報をもとに導入する必要があります。以下で紹介するのは2011年1月現在の最新のやり方です。

なぜGAか

無料かつデファクトスタンダードかつカスタマイズ方法やレポーティング方法がネットに充実しているのでGAがよいです。初めての導入から実務での使用まで幅広くサポートしています。有料ツールだといちいちツールベンダーに問い合わせしなくてはいけなくて、しかも1日から3日ほど必要になってくるし、アクセス数だけを知りたい(昨日は●●カウント、みたいな)のだとしても、数を知った後にじゃあ何をするの?と言われたら、傾向を分析してボトルネックの改善が必要になってきますよね。そんなときにGAだとググればいくらでも情報が出てくるのでgoodです。

やること

まずアカウント解説、次に初期設定、そしてコードの埋め込み、かんたんなレポートの見方。というところです。解析は1日にしてならず、なので、レポートは定期的に見るようにしようね。
アカウントトップ

GoogleアカウントおよびAnalyticsアカウントを持っている場合はSTEP4へジャンプしてください。

STEP2.Googleアカウント開設

まず、Googleアカウントを作りましょう。普段Gmailを使っていればSTEP3へジャンプしてください。Googleアカウントを作るにはこちら。現在使っているメールアドレスを入れて、パスワードを決めて、アカウントを発行します。

STEP3.Google Analyticsアカウント開設

こちらからAnalytics画面に入れます。いままでに使ったことがある場合はSTEP4へジャンプしてください。GAなんて使ったことねーよという場合は、画面右上のボタンっぽいリンクの下のテキストリンク「今すぐお申し込み」をクリックです。もちろん無料です。
申し込み画面

新しいアカウントの登録

入力するのは、サイトのURLとタイムゾーンの設定だけです。アカウント名はあとで変えられます。
新しいアカウントの登録

連絡先情報

サイト管理者の氏名と国の入力が要求されますが、サイト名とか、適当に入れます。

ユーザー契約に同意

同意にチェックを入れて、「新しいアカウントを作成」ボタンを押すだけです。データ共有設定とかありますが、後で変更できるし、変更することもないのでそのままでOK。

トラッキングコードの確認

ここでサイトに埋めるコードが発行されますが、いまはまだ何もしなくてOKです。画面下の「保存して終了」ボタンを押します。
これで新しいサイトの登録が完了しました。おつかれやま!
新しいアカウントができました

STEP4.初期設定(プロファイル設定)

いまマイレポートを見ても数字は全部ゼロなので見ません。アカウント完了画面で、画面右に「編集」テキストリンクがあるのでそれをクリックです。
レポートTOP

そうすると、プロファイル設定画面が表示されます。
画面の上のほうに「不明なトラッキング」と書いてあると思います。これは、まだコードをサイトに埋めていないので、アクセスがゼロだよということです。コードを入れた後にも「不明なトラッキング」が表示される場合は、コードの入れ方がおかしいか、あるいはアクセス数が単純にゼロだからとれていないかどちらかです。
それはいいので、そのちょっと下の「編集」テキストリンクをクリックしましょう。
プロファイル設定画面

プロファイルの設定では、「デフォルトのページ」と「タイムゾーン」が正しいかをチェックします。デフォルトのページは、サイトがPHPで出来てたら「index.php」にしますが、通常は「index.html」でOK。わからない場合も「index.html」ですね。こんな感じ:
プロファイル設定画面

STEP5.コードの埋め込み

STEP4ででてきた「不明なトラッキング(ステータスの確認)」と書いてあるリンクをクリックします。セットアップの最後の画面が出てきます。ここで埋め込みようのコードを確認できます。
画面下部にコードが表示されているので、コピーしてサイトに埋め込みます。というのがSTEP5です。
コード確認

埋め込みタグの確認

ここでは「単一のドメイン」「複数のサブドメインがある 1 つのドメイン」「複数のトップ レベル ドメイン」を選べます。

  • 単一のドメイン:アクセス解析したいサイトがひとつの場合はこれを選びます。
  • 複数のサブドメインがある 1 つのドメイン:アクセス解析したいサイトがサブドメインでわかれていて、かつサイトが複数ある場合はこちらを選びます。「a.example.com/」と「b.example.com」を解析したい場合はこれ。
  • 複数のトップ レベル ドメイン:アクセス解析したいサイトが複数あって、その中にドメイン違いのサイトがある場合はこちら。上級者向けです。全然関係ないサイトを複数持っている場合はというと、こちらじゃなくて「単一のドメイン」のコードをサイトごとに発行するのがよいです。複数のトップレベルドメインを使うのは、ほとんどのケースで「httpとhttpsでドメインが変わる場合」だと思います。

埋め込みタグを埋め込む

お手持ちのサイトのHTMLの</head>の直前に、上記コードをコピペします。

以前のコードでは</body>タグの直前でしたが、今は違います。「<head>タグの中」というわけではなくて、「</body>タグの直前」でもなくて「</head>の直前」です。headの中ならどこでもいいんでしょ、別に閉じタグの前じゃなくていいんでしょ、というアナタはまだまだです。headの中でも、<title>タグより前に貼ってしまうと正しく解析できません。

ブログツールやCMSなら「共通HEAD要素」とかいって、まとめて設定できるかと思います。別に1ページずつ同じ場所にコピペしていってもかまいません。

STEP6.数日待つ

ここまででツール導入は完了しています。ので、まずは解析データが集まるのを待ちましょう。GAのマイレポートに数字が表示されるのは1日以内ですが、1週間分程度集まるのを待ちます。
ダッシュボード

マイレポートのカスタマイズ

待ちきれない人は、まずはマイレポートのカスタマイズをしておきましょう。

マイレポートは上にアクセスのグラフがあって、下に個別ページのウィジェットがあります。ウィジェットの方は選べるので、まず「×」ボタンで全部消してください。

ブラウザとOSレポート

ユーザー>PC環境>ブラウザとOS でブラウザとOSレポートを開いたら「マイレポートに追加」ボタンをクリックします。これでマイレポートにブラウザとOSが表示されるようになりました。マイレポートにはTOP5が表示され、クリックすればすぐにこのページにアクセスできるようになります。

参照元サイトレポート

トラフィック>参照元サイト を開き、マイレポートに追加します。このページでは、サイトへの参照元が表示されます。サイトへのアクセスもとがtwitterなのかfacebookなのか検索なのか、みたいなことを知るにはこのページを見ます。

キーワードレポート

トラフィック>キーワード を開き、マイレポートに追加します。このページでは、検索エンジン経由の場合にどんなキーワードでどれくらいの人がきたのかを知ることができます。

タイトル別のコンテンツレポート

コンテンツ>タイトル別のコンテンツ を開き、マイレポートに追加します。サイトのどのページがよく見られたかを知るためにはここを見ます。

サイトにコンバージョンがある場合はコンバージョンレポートも追加しますが、この記事ではそういった突っ込んだ部分は割愛してます。

STEP7.解析やってみよう

さて、ログもたまってきたところで、いよいよ解析してみます。

見ても意味ないところ

まず、サイト全体の「ユーザー数」「ページビュー数」「直帰率」「平均滞在時間」は見てもどうしようもありません。なぜなら、それは「改善するための指標」でしかなくて、その数字を見てただ良い悪いみたいな話をしても得るものがないからです。解析は、数字を眺めることから始めるんじゃなくて、サイトの何を改善したら、指標がビフォーアフターでどう変わったかを見ることがポイントです。数字だけ見ても意味ないです。

ユーザの傾向をさぐる

マイレポートの「ブラウザとOS」を見てみます。一般的には「Internet Explorer」が80%程度で、次いで「Firefox」「Chrome」といったところ。ここで見るべきは、それぞれのブラウザの数字や、PSPやPS3やAndroidからのアクセスがあったことを喜ぶんじゃなくて、一般的なユーザが来ているのかどうなのか、という点です。
ブラウザとOS

IEが多い場合は一般的なユーザが来ていると思って間違いないです。老若男女来ている可能性が高い。逆に言うと、実際のユーザはどんな人なのか、ターゲティングをもうちょっとしぼる必要がありそうです。
Firefoxが多い場合は、ネットリテラシーが高いユーザが多いです。最近は一般的なブラウザになってきてますが、専業主婦の確率は低いし、高齢者の割合も低いはずです。20-40代とか、ある程度のターゲティングが出来てる気がしますが、サイトで何を目的としているかによりますね。高齢者向けECサイトでFirefox率が90%を超えていたら異常値と思って間違いないです。
Chromeも最近は増えてきてます。テレビCMもバンバン出してるからリテラシーが高い人が多いという通説は過去の話になりかけてます。でもその人たちがどうしてChromeを使うかというと、ブラウジングが早いから、ですよね。ということは、あんまり重いサイトにするのは嫌われる可能性が高そうです。
Safariが多い場合(Mac/iPhone/iPad)は、Flashを見れない可能性があります。あるいはFlashが嫌いなのかも。ということは、サイト内のFlashコンテンツや動画の形式を考えるべきです。

どこからリンクされてるかをさぐる

マイレポートの「参照元サイト」を見てみます。ここが「Yahoo」とか「Google」がほとんどの割合を占めてたら(このブログなんか99%そうですが)検索で来てる人ばっかり、ということが分かります。しばらく期間をおいてみても同じような割合だったら、ユーザは「検索で調べてたまたま見つかったサイトに来たけど定着しなかった」傾向にあるんだな、と分かります。「direct/none」というのはブラウザのお気に入りやURL直打ちでサイトに来た人です。
とはいえ、ブログの場合、普通に更新していたらここにTwitterやはてブ以外のサイトが表示されることってあんまりなくて、他サイトと相互リンクや相互RSSみたいなことを積極的にやればサイトからの参照が増えるはず。

どんなキーワードで検索されているかをさぐる

マイレポートの「キーワード」を見ます。ほうほうどんな検索ワードで来てるのかな。と、そういう生暖かい目で見るのもいいんですが、ワードごとの「直帰率」を見るべきです。セッション数が高くても直帰率が多いワードの場合、せっかくサイトに来てくれたユーザをみすみす逃していることが分かります。ここでもマトリクスを作るのが有効です。横軸に「セッション数」、縦軸に「直帰率」をプロットしてみると、セッションが多いのに直帰が高いキーワードというのが見えてきます。本当はここから上位5ワードくらいをしぼるのがいいんだけど、別にGAのレポートのキーワードのセッション順でも構いません、上位5ワードについて、直帰率が70%を超えているものがあれば、そのページにサイト内の他ページへのリンクを追加してみましょう。これでしばらく様子を見て、直帰率が下がればしめたもの。何もしなければユーザはやっぱり検索で訪れたけどサイトには興味がなくてすぐ帰る一見さんばっかりのままです。
ここでは、ページ内に「このページを見た人はこのページにも興味があります」的な関連リンクを出しておくのが一般的です。
キーワード

どのページが見られているかをさぐる

マイレポートの「タイトル別のコンテンツ」レポートを開きます。これはそのまま、サイトの人気ページのランキングになります。コーポレートサイトやキャンペーンサイトだとトップページが1位で、あとはグローバルナビ順というのが多いですが、ブログだとトップページはランキングに入ることも少なくて当然だったりします。
ざっと見て、どういう内容がウケがいいのか、よく見られるのかが分かりますが、なぜそのページがウケがいいのかを考えてみると面白いと思います。それが分析であり、ユーザの行動や思惑に仮説を出してみる、ということになりますね。
あとは、ここもキーワードと同じで、セッション数の大小と直帰率の大小を表にしてみると、サイトに貢献してるコンテンツと貢献してないコンテンツが分かります。TOP10に入ってるのに直帰率が高いページは、直帰させない工夫をしたいところ。または、人気があるページだと分かってるんだからソーシャルボタンを配置して、さらに集客を増やす作戦もアリですよね。
タイトル別のコンテンツ

コンバージョンを設定しているサイトなら、横軸に「コンバージョン数の上下」を、縦軸に「セッション数の上下」をプロットした表を作ってみましょう。これで、コンバージョンが高くてセッションが多いページはそのままでOK、コンバージョンが高くてセッションが少ないページはサイト内導線を改善する必要あり(トップからそのページにバナーを貼ってリンクするとか)、みたいなことがいえます。

解析のまとめ

  • 数字を眺めるだけでは意味がないよ
  • まず何もしない期間を決めてログをためる
  • 改善施策をうったら、ビフォーアフターで変化を見る
  • 縦軸、横軸のマトリクスにして数値を眺めると傾向が見えてくる

どうでしょうか。ただ数字を眺めるんじゃなくて、各方面から見たコンテンツのTOP10ないしTOP5について、なぜ人気なのか、あるいはワースト10についてなぜ人気がないのかを考えてみることから初めてみるといいかも、という話でした。

あとは、クライアントと平均滞在時間が5分以上であることをKPIとして握ってしまったけど滞在時間が少ない、みたいなケースでは、動画をおいてみるとか、水着の女の子を所々に配置するといった飛び道具も使いつつ、サイトを改善していければいいかな。

今年こそ、解析ツールを入れてPVだけをカウントしているようなサイトはやめて、もっとPVをあげるなり直帰率を下げるなりしてみる、という見方を試してみてはいかがでしょうか。

Home > 02.導入編 > 今年こそきちんとアクセス解析やってみたい人への7ステップ

このページの上へ